ここ数ヶ月の間で不動産のオンライン化が急激に進んでいます。新型コロナウイルスの影響で多くの人が外出や3密の場を控えているからです。
今後もこの流れは進んでいくと考えられ、オンラインでのやり取りが当たり前になる可能性もあります。
急激に進む不動産のオンライン化について、考えていきましょう。
■自宅で物件探しができるサービスの普及に弾み
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、4月7日〜緊急事態宣言が出され、不要不急の外出自粛が求められました。そして、緊急事態宣言が解除された今でも、感染拡大を防ぐために不要不急の外出を控えている人は多いです。
その影響もあり、不動産業界では自宅で物件探しができるオンラインサービスが急速に広まっています。たとえば、三菱地所レジデンスは3月下旬から新築分譲マンションのオンライン接客サービスを導入しています(都市部のみ)。
オンライン接客は、顧客の希望物件・条件を電話で聞き、顧客のパソコンに物件画像や図面を提示して接客を行うものです。3密を回避できるので新型コロナウイルスの感染拡大を防げて、顧客は安心して参加ができます。
新型コロナウイルスの影響で直接物件見学をする人の数が減っていることもあり、当初の計画より導入を1年早めています。
また、不動産情報サイトを展開するLIFULLは、オンライン物件見学ができるシステムを加盟店に提供しています。加盟店はこのシステムを利用することで、ビデオ通話で物件の内外装を映して接客することが可能です。
中古物件の仲介を手掛けるGAテクノロジーズにおいても、3月からマンション投資物件のオンライン面談をスタートさせています。なかには、担当者も在宅でオンライン面談をしているケースもあるそうです。
オンラインサービスは、直接見学する際のプレッシャーを感じることなく気になる箇所を見学できるので、利用者からは高い満足度を得られています。
■不動産×テクノロジーを提供する企業「いい生活」
いい生活は、不動産ビジネスを加速させるために、ITツールを自社で企画・開発しています。不動産市場に必要とされるシステム・アプリケーションやクラウドサービスを展開しており、不動産物件情報、契約情報、顧客情報を管理するクラウドベースの不動産取引支援システムを提供しています。
このシステムを導入することで、
・不動産取引のIT化(VRによる内覧、IT重要事項説明、電子契約、電子決済等への対応)
・IT投資及びコストの最適化
・不動産物件や契約情報、顧客情報のデータベース管理を通じた利活用と業務効率の向上
などが期待できます。
緊急事態宣言は解除されたものの、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、多くの人が新しい生活様式を取り入れています。今後もしばらくはこの流れが続くと見られており、不動産のオンライン化はますます広まることになるでしょう。