④法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設

これまで作成しても保管場所に困る自筆証書遺言でしたが、今回創設される法務局における自筆証書遺言の保管制度によって、より安心できる場所に保管できるようになりました。

これにより、自宅に保管先を探す必要もなくなりましたし、家族に見つかる心配もありません。

ここでは、2020年より施工される法務局における自筆証書遺言の保管制度の特徴について紹介しています。

これまでは遺言書の保管場所に悩む人が多かった

法務局における自筆証書遺言の保管制度が創設されるまでは、自筆証書遺言を作成したとしても、保管場所に悩む人は多くいました。なぜなら、作成した遺言書の保管場所を生前のうちに家族に伝えておくと、改ざんや破棄の恐れもあるためです。事前に家族に知らせておくことで、死後の相続が円滑に進む可能性はありますが、こういったリスクがあることも考慮しておかなければなりません。

逆に、遺言書の保管場所を生前家族に知らせなかった場合は、改ざんや破棄される可能性がなくなる反面、遺言書を見つけてもらえない恐れがあります。仮に遺言書を見つけてもらえない場合は、故人の意思表示を伝えることもできませんし、そもそも遺言書はなかったということで、その後の話も進められてしまいます。

せっかく時間と労力をかけて作成し、想いの詰まった遺言書も、読まれなければ意味のないものとなってしまいます。

今回、新しく施行される法務局における遺言書の保管等に関する法律によって、これまでの自宅保管ではなく、法務局で管理してもらえるようになりました。

法務局(遺言書保管所)にも保管できるようになる

法務局における遺言書の保管等に関する法律は、2017年7月6日に成立し、同年7月13日に公布、そして2020年7月10に施工されます。

これにより、法務局における自筆証書遺言の保管制度が創設され、作成した遺言書を法務局で管理してもらうことが可能です。

法務局で管理してもらえることで、自宅内の保管場所を考える必要もなくなります。

対象となるのは法務省令で定める様式で作成された自筆証書遺言で、封がされていないものです。そして、保管の申請をする際は、法務大臣が指定する法務局(遺言書保管所)において、法務事務官に対しておこないます。

相続人や受遺者は、遺言者が死亡した後に、全国の法務局(遺言書保管所)で遺言書保管事実証明書や遺言書情報証明書の交付請求が可能です。また、遺言書が保管されている法務局にて、遺言書を閲覧することもできます。