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民法改正に伴う不動産取引の影響② 売買 買主の法的手段

2020年に施行の新民法によって、不動産取引にさまざまな影響があります。

その1つが、瑕疵担保責任から契約不適合責任への改正に伴い、買主の法的手段が増えることです。

これまでよりも、買主が売主に請求できる権利が増えるため、買主はより安心して不動産取引をできるようになります。

ここでは、民法改正によって増える買主の法的手段、認められる権利について見ていきましょう。

民法改正前の法的手段は2つ

民法改正前、つまり瑕疵担保責任の場合に買主がとれる法的手段は「契約解除」と「損害賠償請求」の2つでした。

隠れた瑕疵が見つかり、買主に損害がある場合は損害賠償請求ができ、瑕疵によって契約の目的を達成できない場合は契約解除を求めることが可能です。

民法改正後の法的手段は4つに増える

瑕疵担保責任の場合は2つの法的手段しかありませんでしたが、民法改正で契約不適合責任になると、買主がとれる法的手段は4つに増えます。

それぞれの内容について紹介します。

追完請求権

民法改正によって新たに認められるのが追完請求権です。追完請求権とは、「契約の目的に達していないため、目的に適合する状態にしてほしい」という請求のことです。売主に帰すべき事由の有無にかかわらず請求できます。

具体的には、代替物の引き渡しや修補を請求する権利です。

代金減額請求権

代金減額請求権も、民法改正によって新たに認められる権利です。

売主が買主に対して契約内容に適合しない物を引き渡し、買主が履行の追完を催告しても行われない場合に請求ができます。

その際、不適合の程度に応じて代金減額の請求が可能です。

損害賠償請求権

民法改正後も損害賠償請求権は認められています。

瑕疵担保責任の損害賠償請求は、契約内容を信じたことで発生したお金が損際賠償の範囲です。

しかし、契約不適合責任の場合は、履行利益に係る損害も含まれると考えられています。

契約の解除

現行の瑕疵担保責任同様、民法改正後の契約不適合責任でも契約の解除を求めることができます。

ただし、これまでは債務者の責めに帰すべき事由(法的に責任をとらなければいけないこと)がある場合とされていましたが、契約不適合責任では、債務者の責めに帰すべき事由は必要ありません。

このように、民法改正後は買主の法的が「追完請求権」「代金減額請求権」「損害賠償請求権」「契約の解除」の4つに増えることになります。